島根大学医学部歯科口腔外科学講座 Scientific Awards 2021

2021年12月21日

12月19日(日)に、栄えある第二回島根大学医学部歯科口腔外科学講座 「Scientific Awards 2021」の受賞式がありました。この賞は、毎年1年の間に研究論文を執筆し、講座業績に顕著に貢献した助教以下の医局員を管野教授が選考し、その栄誉を讃えるものです。受賞者は下記の通りです。

<最優秀賞>
・小池尚史
・松田悠平
<優秀賞>
・都田絵梨奈
・大迫里江
・Ngo Xuan Huy

医局員にとっても、大変モチベーションの上がるイベントであり、来年はさらなる飛躍の年となるよう、頑張っていきたいと強く思いました。
このような企画、発案をいただきました管野教授に、深くお礼申し上げます。

受賞者一同

この度,島根大学医学部歯科口腔外科学講座2021年Scientific Awardsにて最優秀賞を受賞することができました。まずは,いつも懇切丁寧にご指導くださる管野教授をはじめ講座の皆様,私の日々の臨床を支えて下さる雲南市立病院ならびに掛合診療所の皆様,雲南歯科医師会の先生方に感謝申し上げます。
私は管野教授に出会ってから約10年間,臨床としての「口腔外科」と学問としての「口腔外科学」「基礎医学」を常に結びつける大切さを学んで参りました。そして,日々の診療に従事するなかで,国内外の論文をたくさん読み,また自らも執筆しながら考察していき,論理的に物事を捉えていく力を養って参りました。ここに何を記そうか迷いましたが,「後輩の皆さんへのメッセージ」として以下に記そうと思います。
〜後輩の皆さんへのメッセージ〜
まず大前提として,私は大学で教官としての上を目指したいとか,歯科・口腔外科の世界で有名人になりたいとか,そのような大きな野望を持っている人間ではありません。ごく普通の歯科医師・口腔外科医です。しかし,そんな私にも研究をしたい論文を書きたい理由がいくつもあります。ここで全て記そうとすると,Case Report1本分くらいの長さになりそうなので,今回はその中のいくつかについて述べたいと思います。
私は,博士の学位,日本口腔外科学会の専門医,日本がん治療認定医機構の認定医を取得しておりますが,当然ながら教授をはじめ講座のおかげで取得できた資格です。それでは,どのような形で講座に恩返ししたら良いのでしょうか?私が導き出したその答えは,案外シンプルなもので,講座のActivityの向上に少しでも力になれるように研究活動を継続することでした。わが国にはお世話になった方々にお中元やお歳暮を送るという風習があり,講座では野菜ジュースやコーヒーやエナジードリンク等が重宝されますが,これが私なりの教授や講座宛のお中元・お歳暮のつもりです。
また,自分自身にとっても単に業績が増えるだけでなく得るものがたくさんあります。臨床をしているだけでは,教科書や本を読むだけでは,なかなか辿り着けない境地が存在すると思うのです。そこには様々な成書が完成するまでの過程が存在すると思うのです。そして,そこで得る新たな刺激は,臨床を行う上での考え方に必ず生きてくると思うのです。ですから,論文がAcceptされるまでの過程も含め,必ず自身の臨床力にプラスになりますから,是非とも頑張ってみてください。
とは言え,現実は日々の臨床に忙殺されて論文どころじゃないことも十分に理解しています。ですから,ここで一つアドバイスです。これを論文にしようという内容に出会ったら,とりあえず題名と著者と所属をWordで書いてください。論文の1頁目みたいなものです。そして,それを自身のノートパソコンのデスクトップにおいてください。いつか書こうと思っているだけでは,なかなかその日はやってきませんので,このようにいつでも思い出せる・書き始めることのできる環境を作っておくだけで随分と違うと思います。もし賛同して下さる方がおられましたら実践してみてください。
それでは,皆で講座を盛り上げていきましょう!

雲南市立病院歯科口腔外科 部長 小池尚史

この度、島根大学医学部歯科口腔外科学講座2021年Scientific Awardsにて最優秀賞を受賞しました。これもひとえに皆様に支えられて出せた成果であり、私個人でできたことではないと認識しております。私の専門でもある「疫学」を武器にこれからも学問の発展に微力ながら寄与できたらと思います。

少し余談ですが、最近読んだ本の中でイノベーション(技術革新)は常に異文化・異技術が混ざり合うことで起こる、といったことを聞いたことがあります。それゆえ人種や文化が入り乱れるニューヨーク、サンフランシスコなどの先進的な街やハーバード大学など世界に名だたる大学では異分野交流や文化の衝突と融合が日々起きているからこそ、最新の知見や新しいことに取り組む風土が生まれるとのことです。

私にとっては「口腔外科学」と「疫学」の融合「口腔外科疫学(もちろんそのような学問は無いのですが)」を私の中で起こすことで小さなイノベーションと小さな研究成果が出ていると解釈しています。

今後もこの小さなイノベーションを続けるためにもたくさんの学問を学び、多くの人との出会いや会話を大切にして研究に励んで参りたいと思います。上記に小池部長も記載しているように、一緒に講座を盛り上げていきましょう!

助教 松田悠平

 

 

 

只今、見学受付中

pagetop